私は普段簡単なこづかい帳をつけているのだが、
ここ一年間の買い物履歴を見て驚いた。
というのも、2006年を振り返ってみると、通勤に使う定期券等とコンタクト、
飲みや一泊旅行を除けば、5,000円以上の買い物を一切していないのだ。
そういえば、去年は電化製品を何も買っていないし、
靴もカバンも家にあるものを使っている。
服は5月にセール品を2着購入したのみで、他には買っていない。
しかし最近になって、ジャスコのバーゲン対象品やユニクロ製品ばかりじゃなく
イイモノを身につけたいなあと思うことがある。
きっかけは、年末に友人達とレストランで食事をしたこと。
テーブルに着いてお店の人がコートを預かってくれた時、
初めて自分の安物コートに引け目を感じた。
だって、その日私が着ていたのは、中3か高1の時に藤井大丸のセールで
買ってもらった白のピーコート(マフラーとセットで5,000円)。
それを10年経った今も着ているなんて、我ながら物持ちが良すぎるってもんだ。
勤めに出だして4年だし、そろそろ上質のものを身に着けてもいいかなあと
思うのも無理はない(っていうか思うのが遅すぎだ)。
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早速、京都伊勢丹と梅田大丸の冬物セールに繰り出したのだが、
なかなか思うように物色できない。
というのも、私が百貨店での買い物に不慣れなせいだろうか、
マネキンの着ている服にちょっとでも手を触れようものならすぐさま
店員さんが近寄ってきて話しかけられる、あの独特の雰囲気が苦手なのだ。
私の場合、デパートへ買い物に行く前に、「コート」「スーツ」「靴」等
あらかじめ買う物のジャンルが決まっていて、そのうえで
色やデザインや手触りや予算といったものがぼんやりと頭の中にある。
店では、実際に見て触って比べることで、自分の考えた条件に
マッチするものを選ぶことになる。
優柔不断な私は、あれもこれもじっくり見て考えて決めたいのだが、
そんな時に「どうぞ試着して下さい」と言われるがまま試着室に
入ってしまうと、買わない場合試着室から出たら店員さんに
気に入らない理由を言わなければ、という義務感に駆られて疲れてしまう。
全く自分のペースで買い物を楽しめないのである。
そんな調子なので、この日も結局、店員さんが近寄ってくる度
その場から逃げることに必死で何一つ買わずじまい。
上質コートを身に着ける日は、まだまだ遠そうだ。