子供の頃、まわりの友達はみんなピアノや習字や水泳を習っていた。
何も習い事をしていないのは私だけ。
私も何かやりたくて、何度も親にせがんだ。
だけど、ピアノをやりたいと言った時には、
お母さんが教えてやるからと返され、仕方なく母に習おうにも
母もさほどピアノが弾けるわけではなかった。
家にあったピアノと従姉のお古のバイエルで独学で練習し、
なんとか「メリーさんの羊」や「むすんでひらいて」程度は
弾けるようになったが、すぐにつまらなくなってやめてしまった。
習字をやりたいと言ったこともあったが、これに関しては母の得意分野。
書道の師範の資格を持つ母は、またしてもお母さんが教えてやるからと。
仕方なく半紙に「もみじ」とか書いて母に添削してもらったが、
どうにもこうにも面白くなく、これも2日ぐらいで飽きてやめてしまった。
だって、私は別にピアノを弾きたいわけでもなければ
字がうまくなりたいわけでもなかった。
ただ、友達と同じように、学校から帰って習い事に行くということに
憧れていた。
それに、学校では「私はピアノ習ってる。かなちゃんは何習ってるの?」
なんて会話も普通に飛び交っていて、そんな時、
「え、何も」って答えるのは子供心に寂しかった。
結局、小4になって初めて通わされたのは進学塾だった。
これって習い事とは言わないよな…。
塾には中3まで6年間通ったけれど、特に小学校の頃は、
塾に行ってることをあまり友達に言わないようにと親から厳しく言われていた。
この田舎じゃ中学受験塾に通ってる子供は少なかったし、
少なくとも友人達の間では私だけだったので、
今になって無理はなかったかなと思う。
大人になって考えると、やっぱり子供に習い事をさせるのは
お金も掛かるししんどいよなぁと思う。
よっぽどそれが好きじゃないと一生懸命やらないだろうし、
これにはお金掛かってるんだ〜っていう意識もないから
(←逆にそんな意識ある子供だったらイヤだ^^;)
身に付けさせるのはなかなか難しいだろう。
反面、やっぱりピアノぐらいはやっておきたかったなあっていう気持ちも。
自分で稼げるようになってゴスペルや第九をやり始めてつくづく思うのだが
20歳過ぎて楽譜がすらすら読めるようになるには無理がある。
趣味で楽しむ程度なので絶対音感とまではいかなくても、
やっぱりある程度出来た方が何かと便利だよなぁ。。。